2010年11月

2010年11月30日

最近読んだ本63。3

今回、ご紹介する本は、『これからの「正義」の話をしよう いまを生き延びるための哲学』マイケル・サンデル著 鬼澤忍=訳 早川書房。

この本は、いまだに書店で平積みされていますし、ベストセラーになっていますので、御存知の方も多いと思います。

TVでも、「ハーバード白熱教室」と言う番組で紹介されていたので、この著者であるハーバード大学の教授、マイケル・サンデル氏を知っている人も多いと思う。

彼の講義は独特かつ明快であり論理的で、政治哲学と言う分野に、初めてこの本で接してみて、驚愕を覚えた。

この本は、彼の講義の中から発生したらしいが、この白熱した彼の講義を実際に体験してみたかった。

今回、完読するには、大分時間がかかってしまったが、今一度、時期をみて読み返してみるつもりです。

哲学書ぽくない、政治哲学書でした。




これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学
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2010年11月26日

リーダーの強さとは。3

組織内では、まず基本的に、協調・協力・融和の思考が根底にはあるべきであると思う。

ただそれは、ある程度の管理職までが、全面的に、出す物であり、トップリーダーに必要なのは、根底に、調和・協調の素養があり、厳しい判断や指示が、瞬時に思考出来、会社側として、その厳しい判断や指示を自信を持って、瞬時に出せるかだと思う。

その裏付けとして、頭でっかと思われようが、豊富な知識と思考力を常に、人一倍吸収し身に付けている事が、一番必要だと思う。


中間管理職ならば、所属部署の調和・協調を基礎として、業務をマネジし遂行すべきであるが、上位階層に上がるにつれ、組織内の責任度合いと、部下の数の多さから、それ以外のファクターが、更に重要になってくるのです。


どれが一番いいかは、それぞれの組織によって違うと思うが、まずは、現時点の自身の組織内での立場を、冷静に認識し直す事なのです。

組織内での自分の立場が、何を会社から求められているのか?
何をする事が、一番会社にとって自分にとって、必要であるかを、もう一度、冷静に考えてもらいたい。


上昇を考え、志を持って、突き進むには、他人に何を言われようが、非難されようが、トップリーダーとして、己の思う方向に、進んで行く。


調和・協調を、全面に押し進めると、ある程度の成果も上がるし、雰囲気も良くなるが、左派系イデオロギーの人達と同じで、心地良さだけを追い求めているだけで、非常時での危機においての、決断力・判断力がぶれるのです。

これは、特に、リーダー上位職者や上位職者になろうと思う人材には、必要である。

偉らそうな事を、延々語っているが、当社においても、調和・協調も完全でもないし、厳しさを兼ね備えたリーダーも、乏しさを感じる。


まだまだ、完全ではないからこそ、この仕事に打ち込む事が出来るであり、夢も持つ事も出来るのだろう。


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2010年11月18日

雇用増やせば法人税控除って?2

今朝の日経1面に、『政府税制調査会が、2011年度からの創設を目指す「雇用促進税制」について、雇用を増やした企業に対する法人税の税額控除を導入検討に・・・』と書かれていて、愕然とした。

私の考えは、国は、まずは雇用ありきの発想を止めて頂きたい。

企業として、雇用を守り増やす事になんら反対はないのだが、税額控除をしてあげるから雇用を増やしなさいと、上から物言う、この発想がおかしいのです。

企業として、ビジネスの中で収益を上げ、発展し成長する過程で、雇用を増やすと言う行為が行われるのは普通であり、税制控除してあげるから、今の雇用対策の一環でから、人を増やしなさいっていうロジックって、貧相な発想であり、企業を弱体化せしめ、競争力を失って、世界から更に遅れをとってしまう。

特に中小企業の雇用とは、企業が労働力を供給してもらう代わりに、対価として賃金を支払うだけではなく、企業として成長発展する為に、その労働力を行使してもらい、長期継続的な労働力を維持する為に、企業努力で収益を確保し続けなければならないものだと、私的に思っている。

今の風潮は、雇用が必要となる前提の、企業成長の為である経済成長環境事態に目を瞑り、とにかく、雇用をしろって、そんな無茶苦茶な論理が、まかり通っていやしないか。

卵が先か、鶏が先かの議論はあるが、今の中小企業が必要としているのは、経済環境の改善であり、創出であるのではないか?

職が無いやら、就職難やら言っていながら、職業選択の自由だから、名の通った所しか行きたくないど、表面つらだけ言っていたら、世話ないなと思ってしまう。

雇用と言うものは、国が企業に追っ付ける物では無く、国の経済発展成長と共に企業が自主的に採用するものであり、国は、経済発展成長の基礎作りのサポートをすればいいのではないか。







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2010年11月15日

最近読んだ本62。3

最近、ドラッカーが話題ですが、そんなドラッカーより前の時代に、多くの日本人商人達が、商売の本道を教えてくれていた。

今回の本は、『ドラッカーに先駆けた 江戸商人の思想』平田雅彦著 日経BP社です。


この本は、江戸時代に多くの商人達が実践していた、商売の本筋とはなんであったかを解き明かす事が、現在のビジネスに大いに参考になる。

ドラッカーなども、大いに参考になるのだが、先人たる江戸時代の商人の思想こそ、日本人に一番身近な考え方であり、直ぐに実践出来るのではないか。





ドラッカーに先駆けた 江戸商人の思想
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2010年11月13日

4425

今日は、朝から新宿に行って来た。

今日初日の映画『442日系部隊 アメリカ史上最強の陸軍』を見るために。


最近テレビで、アメリカ日系人を題材していたドラマが、五夜連続放映していた。

先の戦争で、アメリカに移民していた日系人の二世逹が、アメリカ国籍を持つ身でありながら、親である一世と家族と共に、収容所に強制的に入れられ、敵性国人と見なされ、一世逹が築いた財産全てを放棄させ、差別されていた。

そこで、両親の名誉や人種差別に打ち勝つ為、多くの日系二世は、自主的に軍隊に志願したのであった。

彼らは、厳しい訓練の後、442連隊として、ハワイ出身日系人部隊の100大隊と合流し、やがて、ヨーロッパ戦線で、多くの戦死者を出しながらも、テキサス大隊の救出やナチスのダッハウ収容所のユダヤ人解放と言う快挙を成し遂げたのです。

ドラマでもありましたが、彼らの心の底にある、日系人としての誇り、そして、名誉回復の強い思いを、『ゴーフォーブローク!(当たって砕けろ)』を合言葉に、地獄のヨーロッパ戦線を戦ったのです。

この映画は、そんな彼ら442連隊を、鈴木潤一監督か撮った、ドキュメンタリーなのです。

前作『東洋宮武が覗いた時代』に続く、アメリカ日系人史ドキュメンタリーシリーズの第2作目になります。


私が、日本近代史に興味を持ち、いつの日か、真剣に勉強をし直おして行こうと思ったのも、学生時代に読んだ、日系人移民の本だったのです。

多くの日本人は、その日系人逹の歴史を知らず、学校で教えてももらえずに、生きている。


単純に戦争から、目をそむけ、根底にある事実を隠し続け、全て平和の美旗の元に、国家感までも、打ち消してしまおうとしている気がする。

国、国籍は違えど、彼ら日系人の源流は、日本人なのである。

そんな彼ら日系人に、この映画を通して、誇り、名誉、祖国の意味を、教えてもらった気がする。


そして今回初めて知った。
当時、東條英機や松岡洋祐らが、彼ら日系人に、『君逹日系人は、アメリカ国民なのだから、アメリカの為に戦え』と言っていたらしい。

日本の為ではなく、国籍のあるアメリカの為にと。

それは、武士道精神と国籍を有する国の為と言う事なんだろう。d6ea8ccd.jpg


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2010年11月11日

V2。

da4a6913.jpg来年度版、王将の餃子倶楽部カードをゲットしました。

実はこれ、毎年続ける事って、意外に大変なんです。


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2010年11月09日

燕市からワイナリー『カーブドッチ』へ。5


燕市から翌日、新潟市西蒲区(旧巻町)にあるワイナリー『カーブドッチ』へ見学に。

このワイナリーのオーナーである落さんは、東京外国語大学中退後、西ドイツ国立ワイン学校卒業後、長野や北海道にてワイン事業に参加した後、独立して、この新潟でのワイン作りをスタートさせた。

また、この人の開業方法に私は、非常に興味を持ったのです。

手持ち資金200万円しかなかった落さんは、各銀行に融資の要請に訪れ、ことごとく拒否された中で、ある人からの一言で、「出資金」を集める方法を知り、現在の副社長である元マーケティング会社の女性である掛川女史と共に奔走し、一口1万円の出資を募り、最終的には、3億円ほどの資金を集めたのでした。

単純に出資金と言え、成功しなければ、出資者にとっては大損であり、人によれば詐欺紛いに言われるが、やはり、この落氏の日本国内で「本当の本物のワインを作る」と言う、熱意と情熱そして人柄に、出資者は賛同したのであろう。

スーパーなどで、安価で販売されている日本産ワインの多くは、外国からの濃縮果汁を原料に国内で、醸造している物も多いと、以前ソムリエの資格を持つ妻から聞いてはいたのですが、実際は本当の様です。

今回の見学は、そんな落氏のこの成功したビジネスモデルを、経営者として実際に感じてみたかった事も有り、訪ねてみたのです。

現地では、わざわざ落氏が、ワイナリーの見学に同行して説明して頂き、講演もしてもらいました。

実際にお会いすると、本当に情熱的にワインを語り、本物の良いワインを、適正な価格で提供していくんだと言う事が、ひしひしと伝わって来たのです。

大量生産で低価格しかも低収益、それでは、大手しか業界で生き残る事が出来ない。

少量生産ではあるが、高品質でそれなりの価格で、その製品の価値を理解してくれる人達だけに提供して、高収益を上げて行ける様になる事こそが、その業界が存続して行く、本来の姿だと思えた。

これは、私の業界でも、同じ事が言えるのです。



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僕がワイナリーをつくった理由
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2010年11月08日

新潟燕市の金属洋食器4

この週末に、企業見学研修会で、新潟市に行ってきました。

先ずは、上越新幹線で、燕三条駅下車し燕市内に。

燕市では、明治の時代から栄えた、金属洋食器の歴史と現状に触れた。

先ずは「燕市産業資料館」で、江戸時代から続く産業の軌跡を見学した。


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寛永4年頃から、和釘作りが開始され、やすり・キセル・矢立の製作へ発展した。
そこに、金属の表面を装飾する彫金技術が発展し、鎚起銅器へつながり、また、和釘の衰退から、その技術から、明治時代に入って、金属洋食器の生産・輸出へと変革していったのです。

金属洋食器メーカーの『小林工業株式会社』を見学し、小林社長自ら工場内を親切丁寧に、分かりやすく工程を説明していただき、金属洋食器の素晴らしい出来栄えを、実際に低価格の物(100円ショップ系)と通常品・高級品の違いを、実際に手に取って触って、比較してみたのです。



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やはり工場では、ベテラン技術者が、一つ一つを研磨し磨きあげている姿は、当社が行っている、ロール研削と同じ様な職人技術を感じたのです。






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その後、燕市がやっている、『燕市磨き屋一番館』へ。

ここは、燕市の金属加工産業の基盤技術である金属研磨業に携わる、後継者の育成、新規開業者の促進、技術高度化による産地産業の振興による、研磨技術の普及を図る為、2007年に設立されたのです。

ここの特徴は、その3名の指導者達です。
『にいがた県央マイスター』に認定されている3名が、自分の仕事を減らし、後継者の指導を真剣に行い、多くの人材育成を手掛けているのです。

当初このプロジェクトは、失敗するだろうと言われていたらしいが、いまでは、航空機翼の磨きまで依頼されるほどになっている。


その後、鎚起銅器の『玉川堂』さんへ。

ここは、一枚の銅板から、金「鎚」で打ち「起」こしながら器を作る、本当の職人芸の技を、実際に見た。

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最後に、小林工業の小林社長が仰っていた一言が、心に残った。

『本当の良い製品は、使っていて、存在感を忘れさせてくれる物。それがカトラリーです。』

この言葉は、記憶に残りました。

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