2009年11月26日

事業仕分けの矛盾。2

以前にこのブログで、事業仕分けでのスパコン予算について、書いたのだが、仕分けによってやり玉に挙がっている、我が国の科学予算関連について、先日多くの有名科学者達からの非難が上がった。

本当に、もっともな意見を言っていた。

全ての予算に対して、聖域と言う物はないにしろ、我が国固有の財産になりうるであろう最先端技術や科学そして教育などを、そう簡単に、1時間の枠で判断できるのか、私には、不思議でならない。

TVで仕分け人と称された国会議員が、今回の仕分作業以前に、じっくり、各項目ごとに時間を懸け調査し、関係省庁と議論していたと、言っていたが、本当に、その本質を見定めて、判断決定しているかは、甚だ疑問である。

予算の全てを、先ずは削減&廃止ありきから進めていく、ロジックが本末転倒なのではないか。

独法の無駄や予算消化の為の無駄、そして省益に関わる無駄は、徹底的に排除しなければならないし、公開の場で、国民の税金が、どの様に使われていたかを、はっきり認識できる場として、今回の仕分けは有効であったと思う。

しかし、この仕分け作業に関わる、民間人の多くの選出に関しても疑問が残るし、権限・責任の所在も明確ではない。

離島について、不適切な発言をした外国人もいるなど、彼ら民間人に、国民の税金をゆだねると言ったお願いは、国民誰一人として言ってはいないと思うのです。

この作業をするのなら、全ての仕分け人は、国家議員もしくは、それに準じた方に、お願いしてもらいたいものだ。

削減・見送りが前提としている事から、なぜだか(メディアの注目度が高いせい?)、議論の言葉尻が、高圧的であって、聞いていて、耳障りである。

特に、ショートカットの議員は、いつもそうであるが、とにかく一生懸命感丸出しで、PTAのおば様が、声高らかに、主義主張を繰り返している様にしか見えない所が、TVって怖いものだ。

本当は、立派な良い人かも知れないが、仕事だからか、国民の為だからか、党の為だからか、分かりませんが。


それにしても、前にも書いたが、官僚って人種は、おつむは良いのでしょうが、こと、劣勢条件からの議論のゴングを耳にすると、ホントに、ディベート下手ですな。

公僕として、この予算は、国民に本当に必要と思って作った予算なら、くびを覚悟で論破してもらいたいのですが。

それが、誰一人として、与党議員に言われまくると、何も言えなくなってしまう予算なら、本当にいらない、無駄な予算なんでしょうね。

この仕分けの中で、『高速道路無料化』『子育て支援』などの、与党マニュフェスト
に書かれた事項は、何故やらないのだろうか?

マニュフェスト=公約=無駄が分っていても必ず実行・・と言う構図なのかなと。

議員定数削減は、どこ行ったのかなと・・・

文部科学省所管の予算の一部も、支援団体の影響の影がちらつくし・・・


この事業仕分けの、根深い意味合いや裏面を、国民としてじっくり認識した上で、判断していかないと、だだ、無駄の削減は良い事だと、単純に喜んでいたら、本来必要とされるべき、国益に密接した先行投資的意味合いの予算が、確実に削られて、世界の中で、劣国となってしまうでしょう。

もう4年間は、今の与党に委ねてしまったのですから。


koideroll at 08:24│Comments(0)TrackBack(0)clip!社長の日記 

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