2010年11月08日

新潟燕市の金属洋食器4

この週末に、企業見学研修会で、新潟市に行ってきました。

先ずは、上越新幹線で、燕三条駅下車し燕市内に。

燕市では、明治の時代から栄えた、金属洋食器の歴史と現状に触れた。

先ずは「燕市産業資料館」で、江戸時代から続く産業の軌跡を見学した。


NEC_0002



















寛永4年頃から、和釘作りが開始され、やすり・キセル・矢立の製作へ発展した。
そこに、金属の表面を装飾する彫金技術が発展し、鎚起銅器へつながり、また、和釘の衰退から、その技術から、明治時代に入って、金属洋食器の生産・輸出へと変革していったのです。

金属洋食器メーカーの『小林工業株式会社』を見学し、小林社長自ら工場内を親切丁寧に、分かりやすく工程を説明していただき、金属洋食器の素晴らしい出来栄えを、実際に低価格の物(100円ショップ系)と通常品・高級品の違いを、実際に手に取って触って、比較してみたのです。



NEC_0003



















やはり工場では、ベテラン技術者が、一つ一つを研磨し磨きあげている姿は、当社が行っている、ロール研削と同じ様な職人技術を感じたのです。






NEC_0004




















NEC_0007




















その後、燕市がやっている、『燕市磨き屋一番館』へ。

ここは、燕市の金属加工産業の基盤技術である金属研磨業に携わる、後継者の育成、新規開業者の促進、技術高度化による産地産業の振興による、研磨技術の普及を図る為、2007年に設立されたのです。

ここの特徴は、その3名の指導者達です。
『にいがた県央マイスター』に認定されている3名が、自分の仕事を減らし、後継者の指導を真剣に行い、多くの人材育成を手掛けているのです。

当初このプロジェクトは、失敗するだろうと言われていたらしいが、いまでは、航空機翼の磨きまで依頼されるほどになっている。


その後、鎚起銅器の『玉川堂』さんへ。

ここは、一枚の銅板から、金「鎚」で打ち「起」こしながら器を作る、本当の職人芸の技を、実際に見た。

NEC_0008



















最後に、小林工業の小林社長が仰っていた一言が、心に残った。

『本当の良い製品は、使っていて、存在感を忘れさせてくれる物。それがカトラリーです。』

この言葉は、記憶に残りました。

koideroll at 10:41│Comments(0)TrackBack(0)clip!社長の日記 

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔