2013年10月28日

最近読んだ本107。4

今回は、先日お亡くなりになられた作家、山崎豊子さんの『暖簾』新潮文庫です。

山崎豊子さんは、私の大好きな社会作家の一人です。

彼女の作本は、高校時代に読んで自分の人生の転機となった二つの祖国から始まり、華麗なる一族・沈まぬ太陽・白い巨塔・不毛地帯と大体の対策は読んでいたのですが、まだまだ初期作品や短編など読んではいなかった作品が多くありました。

彼女の作家としての社会に対する表現性と提言を兼ね備えた、事実の奥底に隠れる個々の人間性の表現力が大好きであった。

特に自分が社会人になってから読んで見ると、その職業になった気にしてしまうような作風や文面から読み取れる描写が、私を魅了したのです。

今回この『暖簾』は、彼女の処女作でもあり、丁稚奉公から苦労を重ねて独立した親から跡を受け継いだ、戦争から復員した大学卒の二男が戦後何もなくなってしまった店を再興する為に、親から引き継いだ『のれん』の本当の意味をかたくなに守り変える所は変えて行く不屈の精神のストーリーです。

この本を読むきっかけは、山崎豊子さんの処女作だけでなく、来年100周年と言う節目に当たり、小出の『のれん』の本当の意味・意義・価値を、今一度自分自身で見つめ直して自分の矜持として、全社員に理解浸透させるにはと日々考えていた事も有ったのです。

『事実は小説より奇なり』であるが、小説から学ばせてもらう物も、現実より多いのかもしれない。



暖簾 (新潮文庫)
暖簾 (新潮文庫)


koideroll at 11:30│Comments(0)TrackBack(0)clip!社長の日記 | 

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